『北極海で氷融解 30年代に消失も 温暖化で加速』 毎日新聞6月8日付夕刊はこう報じている。 地球温暖化によって北極海で氷の融解が加速し、夏に消失する事態が早ければ2030年代に起こる可能性があるとの分析を韓国・浦項工科大などの国際研究チームが6日、発表した。国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の最新予測では、夏の海氷は50年までになくなる可能性が高いとされていたが、今回の分析は早期に消失する恐れを指摘した。海氷に覆われなくなると熱を吸収しやすくなって温暖化がさらに進むほか、人の生活や生態系に被害が生じると懸念される。チームは、「温室効果ガスをの排出が北極に深刻な影響を与えている」と警告した。北極海の氷の縮小はここ数十年間で急速に進み、今世紀にに入り特にペースが速まっている。チームは今後の温暖化の進行度合いを4パターン想定し、北極海で氷がなくなる時期を分析した。温室効果ガスの排出を積極的に減らし産業革命前からの気温上昇を2℃未満抑える場合を含め、すべてのパターンで、夏の海氷消失が30年代~50年代にはじめて起こるとの結果が得られた。秋以降、海氷は回復するが、夏の消失はその後も頻繁に生じると予測された。分析には、IPPCで使われた気候変動予測モデルを活用。人工衛星による過去の海氷データを加味し、より正確に予測できるようにしたという。確かに、大気中のCO2量は増加する一方で、温暖化は加速されていることからも、北極の海氷の量が従来の予測より早まることは十分あり得るだろう。
『女性役員 2030年に30% 東証「プライム」企業 政府、計画達成促す 骨太の方針原案』 毎日新聞6月6日付朝刊一面左下蘭はこう報じている。政府は5日、男女共同参画会議(議長・松野博一官房長官)を首相官邸で開き、女性活躍の重点政策などを盛り込んだ「女性版骨太方針2023」の原案を取りまとめ、公表した。企業の女性登用を促すため、東京証券取引所の最上位の「プライム市場」に上場する企業の女性役員比率を2030年までに30%以上とする目標を設定し、達成に向けた行動計画の策定を促すことなどが柱。政府が月内に閣議決定する経済財政運営の指針「骨太の方針」にも反映させる。原案では企業の女性登用の加速化が「日本経済の今後の成長のためにも喫緊の課題」と指摘。東証プライム上場企業を対象に女性役員比率の目標設定のほか、25年をめどに女性役員を1人以上選任するよう求めた。男女間の賃金格差に関しては、国は22年から「従業員300人超」の企業に賃金差の開示を義務付けたが、今後は「従業員101人~300人」への対象拡大を検討する。家事や育児の負担が女性に偏る現状を解消するため、「制度面と給付面の両面からの対応を抜本的に強化する」と原案に明記。男性の育児休業の取得を促進するとともに、子どもが2歳未満の親が時短勤務しても、男女とも手取り額が変わらない給付制度の創設も盛り込んだ。また、性犯罪や性暴力の防止に向けて、過去にわいせつ行為をして保育士の登録を取り消された人の情報をデータベース化する。⇒画餅にならんことを心から期待したい。これらが実現しない限り、二の未来はないと覚悟すべきだ。国も国民も。