『スペイン熱波「異常な」総選挙 連日40℃超 「水不足」も争点 欧州関連死6.1万人 昨年の欧州熱波』 毎日新聞7月24日付朝刊はこう報じている。スペインで23日、総選挙(下院・定数350)の投票が行われた。欧州を熱波が襲う中、最高気温が連日40℃を超える状況での「異常な選挙戦」(英BBC放送)となり、各陣営も屋外の集会を取りやめるなど最終盤まで対応に追われたという。大勢判明は24日未明(日本時間24日朝)の見通し。・・・・・スペインでは18日に北東部カタル-ニャ地方で最高気温45℃を記録、他の地域でも40℃超が頻繁に観測され、外出が危険なレベルの猛暑が続いている。スペインでは干ばつも深刻化しており、選挙戦では水不足対策も争点の一つとなった。欧州では特に南部を中心に猛暑が激しさを増している。ロイター通信などによると、ギリシアのロードス島では山火事が拡大し、23日までに約1万9000人が避難した。イタリア・ローマでは18日、昨年6月の過去最高気温40.7℃をさらに更新し、41.8℃を記録した。2022年夏の記録的な熱波の関連死が欧州では6万1000人超だったとする分析をスペインのバルセロナ世界保健研究所などの研究チームがまとめた。英医学誌ネイチャー・メディシンで発表した。欧州連合(EU)の気象分析機関によると、22年夏の欧州の平均気温は観測史上最も高かった。研究グループは、欧州35カ国の15年以降の気温と死亡率のデータなどを基に、22年5月末~9月初旬の関連死を推計。それによると、欧州全体の死者は6万1672人で, 男女比では女性が男性より6割近く多かった。国別では、イタリア1万810人、スペイン1万1324人、ドイツ8173人などの順に多かった。研究チームは、気候変動に伴い、熱波がさらに強まり、発生頻度も高まることが予想されるとし、「この10年の地球温暖化の加速は、予防計画の見直しと大幅な強化が急務であることを示している」と指摘。効果的な適応策がなければ、40年までに毎夏9万4000人の熱波の関連死が生じると警告した。⇒欧米だけでなく、日本も夏の高温化(最高気温の上昇、猛暑・熱帯夜の増加など)により、熱中死が確実に増加している。日本列島内での熱波関連死減少化のために、政府は国民に強く訴えかける必要があろう。